2007年10月27日

指導者の悩み

今日の日本経済新聞夕刊に、「授業中の規律保持に負担感」という見出しの調査報告記事があった。

《東京都が2006年度の採用した小中高校などの新任教員の意識調査をしたところ、40%以上が授業中の規律を子どもに守らせる事に強い負担を感じるなど、指導をめぐる悩みを抱えている事が27日、わかった。

東京都では昨年6月、赴任二ヶ月の女性教員が指導方法などに悩み自殺しており、都教職員研修センターの巽公一研修部長は「新任でも求められる仕事や責任はベテランと同じ。孤立しないよう指導教員ら、周囲の支えが重要」としている。》

学校教育の実情を少しばかり知ることになり、教員の悩みが我社の管理者のそれと似かよっていると感じている。以下の調査結果を見て、ますますその思いを強くした。

記事では、四つの項目のみの紹介であった。
「授業での規律の保持や徹底に困難や負担をとても感じている。」・・・小学校・45%、中学・高校・40%
「基本的な指導技術に課題がある。」・・・小学校・45%、中学・高校・30%ている悩み
「ホームルームなど授業以外の時間を含めた学級運営に課題」・・・小学校・45%、中学・高校・30%
「保護者や地域との連携で連絡や苦情対応で負担」・・・小学校・30%、中学・高校・15%

「規律保持」以外の、「指導技術」、「運営」、「連携・苦情対応」、このどれもが管理者にとって職場での悩みの種ではなかろうか。私の管理者時代を思い出しても同様な悩みがあった。規律の保持についてはそれなりに厳しく行っていたしそんなに困った記憶はない。この点は学校と企業では違う。(対象者が子供と大人の違いがある。)

先生達が「授業中の規律保持に苦労している」、というのはいささか意外でもある。
授業の実態を見ているわけではないので、そこがどんな光景なのか想像がつかないが、きっとキチンと話を聞かないとか、私語が多いという勉強態度のことであろう。
(「大学」での授業は、学生の態度お構いなしで講義を時間内淡々と進めている教授が多いが・・・。)

子供達の学力を伸ばそうと真剣になればなるほどその悩みは大きくなるのであろう。
対策は、「キチンと叱る」しかないのではないか。悩んでしまうのは「キチンと叱らない」からではないかと思う。「叱る」という事は、指導する上で重要であり、又難しいことでもある。叱る事はリーダーシップスキルの一つともいえ、「叱られた経験のない人」は会得するのが大変であると思う。(今の若い人たちは叱られずに育ってきた人が多い。)

規律以外の項目は、教員も管理者も全く同じである。
要因はといえば、「教えてもらっていない」、ということである。
「指導技術」、「運営や連携」などはほとんど個人の技量に委ねられており、責任だけが追及される。こんな図式ではなかろうか。


五年ほど前から管理者教育に力を注いでいるが、その中心は「部下の育成」であり、ようやくにして我社らしい「育成技術」的なものが明らかになりつつある。
「その気にさせる方法」など、新任の管理監督者達を学校へ派遣して出前授業を体験させることなどは、とても効果的であると考えている。新しい取り組みを始めたい。
posted by 伊藤保徳 at 22:31| Comment(0) | 人づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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