2010年10月21日

里山保全

COP10(生物多様性条約第十回締約国会議)が名古屋市で開催されているが、そこで日本政府が自然との共生モデルとして提唱する「里山」にちなみ、各締約国へ里山保全のあり方を訴える組織が発足したという。

10月20日の中日新聞トップ記事である。

日本政府が、日本古来の土地利用システムを世界に発信するため「SATOYAMA(里山)イニシアティブ」として提案されたものが採択されたようだ。
この名古屋の会議でこうしたことが決まったことは意義深いと思うし、我が町瀬戸市にとっても、また一つアピールする材料が増えた思いである。


「里山」については、2005年に開催された「愛知万博」の誘致に際し議論が大きく盛り上がった。
思い起こせば、当初、瀬戸市南東部にある「海上の森」をメイイン会場に、「自然の叡智」という大きなテーマの元に開催される予定であった。

しかし、「海上の森」にオオタカの営巣が見つかり、自然保護団体を中心とした反対意見がでてきた。
主催者の愛知県は、会場の再検討をするため「愛知万博検討会議」を立ち上げ、その内容をインターネットなどで公開をした。私はその会議で「地元委員の一人」として参加をした。

その時、「里山とは・・・」という議論があった。


私は里山のことを、「人が自然と共生している場」だと考えている。
つまり、「人の手が入ってこその里山」であるし、自然保護とばかり「放置」をしていたのでは里山にならないのである。

自然保護団体との意見の違いは、この「人の手が入ることの有効性」だったと記憶している。


愛知万博が閉幕して5年、今再び「里山」が注目さえることは喜ばしいことである。

わが町瀬戸市は、町の中央を瀬戸川が東西に流れている。
この川は、地場産業の象徴であり、水が汚れているほど景気が活発であるといわれていた。しかし今は、水も澄み魚も住むようになったようで、複雑な思いがする。

この瀬戸川の両岸が中心市街地を形成しているが、周り三方は山に囲まれている。
この三方には、「里山の風景」が幾つか残っている。


そこには、春夏秋冬の景色があり、日本人の思い描く古里の姿がある。
思わず童謡を口ずさみたくなる。

大切にしたいと思うし、保全すべきだと思う。





posted by 伊藤保徳 at 06:43| Comment(2) | 街づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お世話になります。

おりしも、私も昨日自分のブログで「COP10」のことを書いたばかりでしたので、大変興味深く拝見いたしました(私のブログもご覧頂けますと幸甚です。)

私のブログでは単に「COP10」とは何かを書きつづっただけで、「自分の意見」等入っておりませんので恥ずかしい限りですが・・・

今回のブログで感銘いたしましたのは、

>「人の手が入ってこその里山」であるし、自然保護とばかり「放置」をしていたのでは里山にならないのである。

のくだりでございます。

感情的な自然環境保護団体の主張には私も常日頃から辟易しており、伊藤副社長の上記記述には100%賛同させて頂きます。

人の手が入らなければ、例えば「トキ」はすでに「野生絶滅」している種であります。
この活動(行為?)に疑問を抱いてる人は少ないと思いますし、批判的な意見はあまり聞いたことがありません。

反対に遺伝子組み換え作物の問題や、外来種の問題、とりわけ人が意図的に繁殖を目的としたブラックバスの放流や、外国産昆虫の放虫問題など明確に非難されていますね。

その一方で、例えばDNA操作による「マンモス復活プロジェクト」が果たして良いものなのか否か、「自然の摂理」に反するという意味では批判があるのでしょうが、世論一般的には「夢がある」ということで、結構誰もが心の奥底で期待しているのではないでしょうか。

結局どこで線引きをするかということは、クジラ・マグロ問題のいわゆる「種の保存を優先するか、それにより糧を得ている人々の生活、さらには文化を優先するか」という問題に発展し、とうてい簡単に答えが導き出せる問題でもなく、考えれば考えるほど混乱していきます。

途上国は、生物多様性問題は「貧困の問題」であると考えていますし、バチカンやイラク、金持ち国のブルネイが加盟・署名していなかったりします。

アメリカ合衆国は署名はしていますが加盟はしていないのもよく分かりませんね。

伊藤副社長がお書きになられた「里山保全」からは話がそれて恐縮でございますが、とにかく「COP10」、開催前の地下鉄広告の段階からわかりにくいことが多い複雑な問題だと感じております。

結局のところ「かなり大きな利権」が裏で糸を引いているのなら、怖いことだと考える次第です。
Posted by ローヤー at 2010年10月21日 12:19
コメントをありがとうございました。

『サルでも分る「COP10」』を拝見しました。
いろいろ勉強されている姿が想像されます。

「生物多様性」などというから分りにくくなるのであり、もっと分りやすい日本語を使えば良いと思うのですが・・・

そんなことを思っていたら、22日の中日新聞に「法然共生フォーラム in名古屋」という特集記事がありました。

「生物多様性」との関連で「共生」(これは、「きょうせい」と読むのではなく「ともいき」と読みます。)のことが述べられています。

何でも法然上人が最も大切にされた思想のようです。

参考までに・・・

今後ともよろしくお願いします。
Posted by 伊藤保徳 at 2010年10月24日 07:08
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