2010年10月10日

新卒扱い

10月4日の中日新聞夕刊に、文部科学大臣が経済団体(日本商工会議所)に対し、人材採用についての申し入れをしたという記事があった。
おかしな内容であり、政府は企業の実態をどれほど認識しているのか疑問に思った。

先の民主党代表選では、尖閣諸島での問題に対し真摯な対応がされず、専ら党内の駆け引きばかりに終始していた。
国民の、政権交代による期待は裏切られてしまったというのが一般的な声のようである。

あの時菅さんは、「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と言っていた。

私はブログに、「雇用」を政策にするのではなく、企業が雇用を拡大できるような「経済政策」を掲げるべきだ、ということを書いた。
「企業は雇用を確保、拡大すべきだ」というのは、何十年も前の労働組合の主張のようだ。
企業経営という立場での発想が全くない。

今の内閣に最も足らないのは、この経営感覚である。


さて、新聞記事だが、文部科学大臣が日本商工会議所に対し、高校や大学を卒業した既卒者はについて、「少なくとも3年間は新卒扱い」にして欲しいこと、そして「採用枠の拡大」を申し入れたと言う。

企業が「新卒偏重の採用」を行っているという、一部の状況を捉えての申し入れだと思うが、それは大企業である。
文部科学相がこういう話をするのは、大学新卒者の採用(内定)活動が3年生の秋頃から始まっており、学業がおろそかになるとの危惧からだと思うが、こうした活動も大企業のことである。

申し入れをする相手も違うのではなかろうか。


「卒業して3年間は新卒扱いに」、ナンセンスな発想である。
そして、採用する側に企業に対して言うべきことではない。

政府が考えなくてはならないのは、企業が必要とする人材を学校でどう育てるかという教育問題。
企業の雇用形態のあり方を再考し、国主導でワークシェアリングなどの導入を検討する。

こういうこと政府が行うべきであり、企業の採用方法や採用枠をあれこれいうのは筋違いである。


卒業後3年以内の既卒者を採用した企業には奨励金を出すことも計画されているようだが、まったく意味のないバラマキである。

再考を促したい。




posted by 伊藤保徳 at 07:13| Comment(1) | 経営に関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
Posted by 職務経歴書の書き方 at 2010年10月21日 13:49
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