2009年04月08日

百科事典学校

初めて目にした言葉だが、「エンサイクロペディスクール」という学校があるそうだ。
直訳すれば、「百科事典学校」ということになる。

3月23日の日本経済新聞にその記事はあったが、東京区立品川小学校がこの「百科事典学校」に取組んでいる由、なかなか面白い内容であった。

校長によれば、学校を「知の森」に生まれ変わらせたいとのこと。

「学校を百科事典のように・・・」。なかなかイメージできないが、子供達が学校で勉強したことや、生活の中で知りたいと思ったこと、調べてわかったことなどをコンピュータでデータベースに蓄積し、新たな学習につなげたり、続いて学習する子供達が利用できるようにしたりしようとの取組みである。

まさに、学校を「知の森」にしようとするものである。

取り組みの動機を、「情報社会に生まれた子供達は、多様な情報を浴びつづけ、情報というのは向こうから降ってくるものだという先入観を払拭するため」、としているが、思い切った挑戦である。

蓄積するために、言語化したり、情報の発信・受容のモラル向上と、その効果は大きいとのこと。


記事を読んで感じたことだが、私の子どもの頃、学校は正に「知の森」であったような気がする。テレビもなく、限られた情報しかない世の中で、知らないことは親に聞くか学校の先生に教えてもらう以外なかった。

同時に、自分達で「調べよう」という気持ちもあった。

しかし現代社会は全く変わってしまい、先生と子供の持っている情報量に差はなく、子ども世界の情報に限れば断然子供達のほうが多いといえよう。

こうした環境が、先生達を尊敬しなくなった要因の一つだと思っている。


記事の中で、特に面白いと思ったのは、《生活科で探検した町のお店屋さん施設の説明、地域の歴史遺産や人物情報・・・》という項目である。

社会化の授業でも、近くの川で水質検査や生息している生き物などの調査が行われているが、こうした成果物がキチンと蓄積されるとしたならば、いづれは「百科事典」になることであろう。

地域のお年寄りとの交流なども、よい機会である。
地域の昔話をはじめ、風俗習慣など蓄積すべき情報は沢山ある。それが今は凄いスピードで失われていっている。


これは学校に通う子供だけに任すのではなく、地域住民が協力し合ってその充実を促進すべきだと思う。

学びながら「知的資産を増やす」。
地域でのつながりを深めるためにも、学校の「百科事典」化は、大きな改革であるし学校が地域の核として、新しい役割を担うことになり、好ましいことである。


posted by 伊藤保徳 at 04:32| Comment(0) | 街づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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