2009年02月28日

国家経営者

ドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道氏の「私の履歴書」が最終回となった。

2月1日から読みはじめ、毎日の日課のようであったが、「創業者」というのは逞しいという感想を改めて思った。自身で理想を掲げ、その実現のためにひたむきに努力する。言うは易いが実践はなかなか難しい。

我社の創業者も沢山の苦労を乗り越え二代目にバトンタッチ。二代目は戦後の混乱期に「復興は電気から」というスローガンを掲げ、経営の近代化に取組み、高度成長期に飛躍的な成長を遂げ、今日の事業基盤を確立された。

1980年、二年余にわたる闘病生活から復活、「第二の創業」を宣言し、「優良企業に挑戦する」というビジョンを掲げられた。
これからという時再び病に倒れ、以来、三代目の現社長がこれに取組んでいる。


鳥羽氏の「私の履歴書」を読みながら、我社の創業者や二代目社長の「想い」に馳せたが、昔話として仕舞い込んではならないと強く感じた。
何らかの形で、深く探求しなければならないと思っている。


さて、最終回であるが、鳥羽氏は、自身の夢は実現できたと述懐しながら、次なる「理想」を明らかにしている。それは、『努力に応じ、国民等しく幸せに住める社会』『世界から尊敬される国、日本』の実現であり、そのためには、「卓越した国家経営者」の出現を願っているという。

私も同感である。

今の政治家は、夢や理想が描けておらず、ともすれば「前例主義」で国家を運営しているように思える。
第二次大戦での敗戦以後、官僚主体の国家運営は日本をトップレベルにまで引き上げてきた。しかし、現代ではその手法は通じず、今必要なのは、「国家百年の大計」だと思う。

事業家は、創業に当たり夢のような理想を描き、それに向って努力する。この姿勢を政治家が持つべきだ、というのが鳥羽氏の主張である。そしてそれを「国家経営者」と称しているのである。

鳥羽氏は、自ら掲げた「最後の夢」実現のために、上場企業の創業経営者七人で「だるまの会」を作り、そこで理想実現の方策を話し合っているとのことである。
その内容も一、二紹介している。

私の感じた一番の策というのは、「今年に限り生前贈与の税率をゼロにする」、というアイディアである。GDPを上げるために、千五百兆円といわれる個人金融資産を消費に結び付けようというもので、一年間は贈与税率をゼロにする。ただし、贈与は現金に限ること、一年以内に消費することを条件にする、という内容である。

なかなか面白いし、現実的でもある。事業経営者ならではの発想である。


夢や理想は、まず描けなければ実現などできるものではない。

卓越した国家経営者の出現を私も願っている。


posted by 伊藤保徳 at 18:43| Comment(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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