2009年02月15日

論語考D

「論語」に関する本を読んでいるが、今日読んだ本はとてもわかりやすいのと同時に、今後勉強を進める上で大いに参考となる内容であった。

『論語道場』(石平著、致知出版社、2007、12、6第一刷)は、致知出版社30周年謝恩キャンペーンで、書籍一括購入サービスがあり、購入した一冊である。

著者の石平氏(せき・へい)は、1962年中国四川省生まれで、1988年に日本に留学されて以来、日本で活動されている評論家である。
何でも、留学時代神戸の本屋(ジュンク堂)で、中国の古典コーナーがあるのを偶然発見して、そこに「論語」の本がズラリと並んでいるのを見たとき感動したとの事。

その時の事を次のように語っている。
《中国ではあの頃、「論語」はまだ見捨てられていた時代ですから。日本でそれほど広く皆さんに愛読されていることを始めて知りました。

それ以来、十九年間も日本で暮らしていますが、実生活の中で感じたのは、学者や知識人だけでなく、多くの日本人は「論語」を実際の読んでいないかもしれないけれど、「論語」の精神がそのまま血となり肉となって生活の中で活かされているということです。

伊與田先生の言葉で言えば、まさに「論語」読まずの「論語知り」ということですね。》(P15より抜粋)


これは、伊與田覚氏との対談での言葉であるが、本全体が「対談」で構成されている。
著者と伊與田覚氏をはじめとして、八人との対談内容が載せられている。内容は、「論語」に関することが中心であるが、それぞれの人が「論語」の中で一番好きな言葉や、若者に贈りたい言葉などを解説しており、とても分りやすく勉強になった。

「論語」の理解に少し近づいたような感想を持った。とても身近なことばかりで、祖父母や両親から小さい頃言われた記憶のある言葉も多くあった。


著者は「あとがき」で、八人の凄い顔ぶれに最高の敬意を示している。
その八人とは、《儒教の普及と人をつくる教育の推進に生涯を捧げてきた大正生まれの儒学の大家、伊與田覚氏》、《武士の末裔として日本精神と東洋精神の昂揚と実践に範をたれてきた伝道者、渡邊五郎三郎氏》

《知の巨人と呼ばれる不世出の碩学、渡部昇一氏》、《稀代の教養人として知られる日本きっての国際戦略家、岡崎久彦氏》、《不屈の意思で巨大組織の改革を成し遂げた現役の財界領袖、葛西敬之氏》、《金融市場の最前線でリーダー的な役割を担う風雲児、北尾吉孝氏》

《日本国の教育再生を一身に背負った春風駘蕩の女性政治家、山谷えり子氏》、《安岡正篤先生の孫として生まれ、今や多くの子供たちに論語の素読を教えるカリスマ女先生、溝本定子氏》

以上の八人である。
そして、各氏の形容は著者自身によるものである。


残念ながら直接会ったことのある人は皆無であるが、いろいろな書籍で考え方にふれたことのある人ばかりである。
対談では、「論語」との出会い、「論語」が日本人の実生活の中に生きていること、そして昨今それが薄らいできていることへに危惧など、「論語」を理解する上で大変参考になる。

全ての人たちが子どもの頃から「論語」に接しており、今でも判断の基準にしたり、新しい発見があったりするとの事。


一つの文章を「暗誦」したり、その意味を理解することも一つの勉強方法である。しかし、この本からは、もっと基本的な、「生きていくことの知恵」を学べたような気がする。

次からは、各氏が論語の中で「好きな言葉」を紹介しながら、自身の感想も述べていきたいと思っている。


posted by 伊藤保徳 at 23:21| Comment(0) | 人づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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