2009年02月06日

大企業の社員削減

急激な景気悪化で、企業の社員解雇のニュースが毎日伝えられている。

今日の中日新聞でも《正社員切り「負の連鎖」》という大きな見出しで、「正社員の削減を打ち出した」主たる企業を紹介している。
・パナソニック・・・国内外で正社員を含め1万5000人削減
・ソニー・・・同じく1万6000人削減
・NEC・・・同じく2万人超削減(正社員削減は海外中心)
・JVC・ケンウッドHD・・・国内で580人の早期退職募集、2010年度新卒採用見送り
・日清紡・・・正社員300人削減
・日本板硝子・・・国内外で正社員含め5800人を削減
・曙ブレーキ工業・・・正社員対象に希望退職募集検討
・アルプス電気・・・国内外で正社員含め1万3000人削減。賃金を一律5%カット


以上のように、名だたる企業ばかりである。

私はこの大胆な「施策」に否定的である。

派遣労働者と正社員は全く違う。
昨年末から、派遣社員の契約解消や雇い止めに対し、マスコミは「派遣労働者側」を擁護する報道が多かったが、これは間違っていると思っている。

派遣労働者は、自ら「期間契約」という働き方を選択しているのであり、「契約が継続されない」事に対して文句をいう立場にない。
しかし、正社員は違う。一旦入社すれば、余程のことがない限り定年まで雇用されるというのが暗黙の了解事項である。日本型企業の素晴らしい点である。

にもかかわらず著名で、優良企業だと思っている企業が、大胆な「正社員解雇」とは・・・。一体日本はどうなってしまったのかと思う。

企業は存続発展こそが第一義の責務であり、そのためになりふりかまわず雇用調整をする気持ちもわからないわけではないが、あまりにもドライである。

日本型経営の良さである「人を大切にする」、とか「企業は人なり」という文化(理念)は一体どこに行ってしまったのか?


私は、この状態を「株主重視の経営」の弊害だと思っている。
長い歴史の中で、幾多の不況に遭遇してきたが、その都度「雇用調整」も行われてきている。そしてそれは「経営者の恥」として、こっそりと行われてきた。

この「こっそり」こそが重要である。
言葉を変えれば、「当事者と十分話し合って・・・」ということでもあった。

しかし、90年代半ばから、日本経営の株主軽視が問題となり、徐々に欧米型の経営、即ち株主重視の経営に傾き、「雇用調整」(社員解雇)を堂々と発表、それにより株価が上がったりしたのである。

今や業績が悪化すると、最初に手を打つのが「雇用調整」、いや「社員解雇」が堂々と行われるようになってしまった。

短絡的に「解雇」ではなく、「雇用調整」をしながら、皆で耐え忍ぶという道を選ぶべきである。中小企業は皆そうした方策を取っている。
我社もそうである。


株主を重視するあまり、短期の利益に血道をあげることは日本の良き伝統を否定するすることになると思うのだが・・・。


posted by 伊藤保徳 at 18:22| Comment(0) | 経営に関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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