2008年12月31日

なるほど漢字

12月26日の仕事最終日、身の回りのものを片付け、処分する雑誌や資料を分別置き場に持っていったところ面白いものを見つけた。カレンダーである。

どこから出されたものかは分からないが、「なるほど・・・」、と思えるものであったので家に持ち帰った。

それは『鼎言暦』とあり、英語で「PROPOSAL CALENDAR V0.1」と表示されていた。
表紙に筆文字で「心像」と書かれ、注釈に「心臓(しんぞう)」とあり、簡単な説明文があった。

《好きとか、嫌いとか、楽しいとか苦しいとかは、みんなその人だけの心のもの指し 身体の脈拍と同じように心の鼓動も いつも健全でないと苦しくなる 一寸乱れてると折ったら視点と焦点を変えてみるのが好い》
「心臓」を、「心像」という文字に書き換えた説明であるが、すこし「苦しい?」と感じた。しかし、「筆文字」と「当て字」は面白いと思った。

今年の一字は「変」であったが、「気持ち」や「心」を表す場合に、正しい漢字と違う漢字を使うことによってより伝わることもあるし、遊び心も感じることが出来る。

このカレンダー31枚構成で、年度には関係のないいわゆる「日めくり」である。
平成12年3月、著者は川口百生氏、制作は株式会社電産企画とある。
著者は始めて見る名であったが、制作会社は古くから付き合いのあるところで、社長もよく知っている。

こんなことから持ち帰ったが、じっくり目を通してみて「なるほど・・・」、と感じた言葉が10個ほどあったので紹介する。
・「相情」・・・愛情のことであるが、相手にかける「情け」とでも理解したらいいのであろう。
・「授命」・・・寿命のことで、「命は授かりもの」という意味。
・「脳力」・・・能力のことであるが、極めて直接的な当て字である。
・「傍楽」・・・働くとは、「傍を楽にすること」。
・「共育」・・・教育とは共に育つこと。教えることは二度学ぶという。
・「長息」・・・長生きとは呼吸法(長い息、深い息)に大いに関係があるという。
・「守身」・・・趣味の当て字。「芸は身を助く」という。
・「持心」・・・自信とは己の心を確立すること。
・「楽習」・・・学習は楽しく学ぶ(習う)ことによって効果が高まる。

以上のような「文字」が、表紙を含めて32個書かれているが、なかなか面白い。

漢字は「表意文字」であり、同じ漢字でもいろいろな意味が感じ取れるものである。組み合わせるとなおさらである。

発行が平成12年で、「V0.1」とあるからには続編があるのか、著者はどんな方なのか興味は増すばかりである。


ここに紹介しながら思ったことは、「漢字」というより、《感字》(感じた文字)であるということである。


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2008年12月30日

二冊の古本

今年も残すところ一日となった。
家の掃除をやらなくてはいけないところだが、私は専ら自分の部屋の整理である。

周りの本棚はあふれんばかりであり、今年は思い切って処分しようと整理を始めた。もともと手に入れた本は長く手許に置く性質であり、古い本も数多くある。この点は親父に似ている。

本の整理というのは「度胸」がいるものだ。
なかなか捨てられないものである。
朝から取り掛かったけれど、一向にはかどらない。

まずは保管してある雑誌からと考え、処分をはじめた。保管しようと思った当時はそれなりに意味があると思っていたものだろうが、今にしてみると何故保管していたのか意味の解らないものも多くある。

5冊ほどまとめて並べてあった雑誌「歴史街道」を処分しようと思ったが、「二冊」だけは面白い内容のものであった。
一冊は、「歴史街道」(PHP研究所)1993年5月号で、「創刊5周年記念号」とある。総特集として、《日本人の「こころ」と「かたち」》という内容である。

経営の縦軸、横軸のことに興味を持ち、その必要性を研修などで話をしているが、今一歩踏み込んで、日本人としての縦軸についても興味は尽きない。
日本人としての「こころ」とか「かたち」とは、正に縦軸のことである。
休み中にじっくり読みたい内容である。

もう一冊も「歴史街道」で、1996年1月号である。
こちらの特集は二つあり、《お釈迦さまの「幸福論」》と《名君たちが語る「行財政改革」》であった。

お釈迦さまの教えの中で、「働くこと」について松野宗純氏が解説しているが、今だからこそ納得できる内容が多いのに驚く。保管しようと思った今から12年前では恐らく感じなかったことであろう。


整理を行い、見つけた二冊の古本が宝物のように思えた。
内容については別の機会に書きたいと思っている。

拾い読みをしていたこともあって、ほとんど片付かずに一日が終わろうとしている。
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2008年12月29日

組織のまとまり

昨日12時から、川崎ファミリーの「家族忘年会」が開催され、夕方5時過ぎまで楽しませてもらった。
「家族揃って」、と銘打たれたものの、家族参加は私を含め三家族だけであった。

しかしその中の一家族は、文字通り「家族揃って」の参加であり、「おでん」を鍋ごと差しれてもらった。ガスコンロをも持参され、細かな配慮に感心した。


さて、盛り上がった話題は「組織のまとまり」の話であった。
我社は瀬戸市内に「山の田町」、「暁町」の二ヶ所に工場がある。その本地工場と暁工場とでは歴史も違うし、製造している製品も違う。従って雰囲気も違うが、工場としての「まとまり」についての比較は格好の話題となる。

それぞれの工場エリアに、製造部門以外の部門も存在しているが、「地域としてのまとまり」についても話題が及んだ。
今年から、春は「本地祭り」、秋は「暁祭り」というエリア全体でのイベントを企画、実施したがその内容についてもいろいろな意見が出た。

川崎ファミリーのメンバーは、二つの工場それぞれに所属しているが、お互い気心をよく知った仲間同士であり、発言内容は具体的で的を得ていることばかりである。

昨日の話しでは、組織のまとまりは「本地工場」の方が勝っているという結論であった。


話を聞いていて、「まとまり」の意味や、メンバーの意識や行動の違いなどが頭を巡った。

本地工場は敷地約5万坪の所に、「自然あふれる公園工場」というコンセプトのもとに、第一次オイルショック直前に建設された。先代社長の思いの詰まった工場である。
その後、増設や改築が行われて今日に至っているが、先代の「家族主義」が今でも息づいていることを感じた。

「困ったことがあればみんなで助け合おう」、「仕事以外のこともみんなでやろう」という協同意識が強い。現場の管理者の多くが、入社した当時に体験した諸行事に、格別の印象を持っており、彼らの目指す「職場作り」の原点がそこにあるように思った。


一方「暁工場」は、バブル経済真っ只中に建設されており、それぞれの部門が自律的にかつ快適に仕事が出来るような環境になっている。設備も新しいが、なんと言っても、「従業員の生活」(食堂、休憩室、更衣室など)には配慮がされている。

「従業員は家族の一員」とする家族的主義が体現されているが、本地工場とは狙いとするところが違うのである。まずはメンバーとしての「自律」が求められている。ここに新しい「家族的主義」の狙いがあろう。

しからばどうするのか?

明確な答えは見つけていないが、昨日の話しを通して、工場ごとの違いを確認できたし、ぼんやりとではあるが、「情」によるアプローチと、「理」によるアプローチがありそうだということもわかった。

目指す所は同じであり、組織としてのまとまりも必要であることは言うまでもない。
要は、それに関わる「人」の問題であり、管理者がキーマンであるということである。


来年の「本地祭り」、「暁祭り」が楽しみである。
川崎ファミリーのメンバーが、その中心的役割を果たしてくれたなら間違いなく成功するであろう。
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2008年12月28日

手書き年賀状

今年は12月になっても何かと忙しく、年賀状を書く時間が取れなかった。
いよいよ押し迫り、昨日から書き始めた。

年賀状も年々変化してきており、ここ数年いただくもののほとんどが印刷である。
印刷されたものは綺麗であるし、何よりも住所などの個人情報を正確に見て取れることが良い。手書きは好感できるが、番地などの小さな数字が読み取れず困ることもある。


私は年賀状積極派ではなく、多くの枚数を書かないが、手書きにはこだわっている。その割には着手がおそく、ここ数年は12月31日までかかって書いているのが実情である。

今年の「年賀状広告」に、「年賀状は贈り物」、というコピーがあったが、一つの考え方として同感できるものである。

今年頂いた年賀状を見ながら、まずは宛名を書く。
新年の挨拶を大きめの文字で書く。ほとんどが、ひらがなで「あけましておめでとうございます」である。その次が問題である。

相手の事を思い浮かべながら、本年のお礼の気持ちと共に、来年の期待についてひと言添える。それは同じような内容になるが、手書きであり、文字の大きさや位置が微妙に異なる。手書きであり当然といえば当然のことである。しかし、それが「気持ち」だと思っている。

年賀状を「贈り物」として意識したことはないが、一枚づつ書きながら、その瞬間相手の事を思っていることは事実である。


文字を書き綴るには集中力も必要である。そしてそれは長い時間続けることが難しくもある。私の場合、1時間程度である。
今、こうしてブログに書き込んでいるのは、一つの気分転換の時間でもある。


31日、郵便局に何枚の年賀状を持ちこむことが出来るのか、頑張って書こうと思う。

今日は、これからいつもの仲間(川崎ファミリー)との家族忘年会がある。
夕方まで行われる予定であり、終了以降は書く自信がないので、今からもう少し頑張りたい思う。
posted by 伊藤保徳 at 09:05| Comment(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月27日

風土づくり

昨日広告の事を書いたが、その中に「イノベーション」という言葉があった。これは、「Tradition」(伝統)とのバランスのうえで「輝き」を増すと思っている。
「伝統」と「革新」のバランスこそ、経営にとって重要なことである。

ただ、「イノベーション」という言葉は、いささか流行語のように使われているようであり、この言葉を口にするものの実態は「なんも変わらない」、「実際行動になっていない」ことも少なくない。

そのイノベーションを起こす方策として参考となる記事があったので紹介する。
(『道経塾』平成20年11月bT7、モラロジー研究所発行)
巻頭言に、ダイキン工業株式会社顧問の二宮清氏が、「経営にインマインドを」というテーマで一文を寄せている。

氏は、最近しきりに耳にする「イノベーションの創出」というものは、まず「知識」が必要であり、知識を創造しやすい風土を醸成することが必要であるとし、その考え方が示してある。

@経営計画などに対し、「何をどこまでやるかの目標」のビジョンと共に、「なぜやるかの理由」のミッションを明確に示す。

A経営トップから現場の社員に至るまで、極力同一の言葉でビジョン、ミッションを始め必要な情報のフラットな共有化を図る。特に状況が変化してきた時こそ、その背景と今後の見通しをしっかりと情報共有する。

B共有した情報に対して、互いに共鳴するレベルまで意思疎通を図り、関係者にやる気(パッション)を醸成する。

C社内外の異種の視点を積極的に取り入れ、議論を繰り返す。


この考え方を見て、二つのことを感じた。
「明確な意思の表明」と「意思の疎通」ということである。

昨年来の管理者研修で話していることだが、まずは「意志を明確に表明すること」を強調している。そして、納得できるまで話し合うように指導している。

しかしながら実態はなかなか思うようにいっていないのである。

示された考え方から学び取れることは、「言語」の使い方である。
「ビジョン」も「ミッション」もよく口にしているが、果たして同じ意味で使っているかといえば疑問が残る。

「ビジョン」とは、《何をどこまでやるかの目標》。「ミッション」とは、《なぜやるのかの理由》。この二つの言葉の定義は納得できるものである。是非社内でも使いたいと思う。

「ビジョン」を、「夢」とか「なりたい姿」という認識で描き出していることが多いが、その場合抽象的な表現になりやすく、聞く側にとって「明確」とは言いがたい。
明確であるということは、行動がイメージできる事にほかならない。つまり、それぞれが「何をすればよいのかがはっきり解る」ということであろ。

「ミッション」についても、ついつい根源的なことを考え、「本来やらねばならないこと」を示してしまうことが多い。
「ビジョン」と「ミッション」を一対にして考えている点は、大いに学ぶべきところである。

こうしたことは以前から話していることだが、理解を深めるために示されている内容のほうが効果的である。


己の意志を明確に表明するとは、相手に対し「何をどこまでやるのか」、そして「その理由」を明示することである。

違う言葉で言えば、「What」(何を)、「Why」(なぜ)を明らかにすることである。
posted by 伊藤保徳 at 08:27| Comment(0) | 経営に関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月26日

二つの広告

12月24日は東京出張であったが、印象的な広告があった。共に物流会社のものである。

一つは、新幹線名古屋駅の改札を入った所にあるポスターである。
大きな文字で、「Tradition&Innovation」。そして日本語で「変えてはいけないこと・変えなければいけないこと」、と書かれていた。バックはトラック便の写真であった。

ダイセー倉庫運輸株式会社の広告であるが、この会社のポリシーを訴えた「企業広告」である。ポスターの掲示場所も良く、目をひくデザインであった。
「Tredition」と「Innovation」は、直訳ならば「伝統」と「革新」であろうが、日本語で「変えてはいけないこと・変えねばいけないこと」、とあったことに思わず足を止めた。

昨年あたりから社内の研修で盛んに言っている「経営の縦軸と横軸」の内容と同じである。つまり、「不易流行」の事を表現しているのである。

ただ、「広告意図」がよく理解できなかった。
経営に「不易流行」が重要だということは理解できるが、この会社にとって「不易とは?」あるいは「流行とは?」、ということが読み取れないのである。


指定席に着き、東京に向って走り出した頃、いつものように車内誌である「ウエッジ」を手に取った。ページを繰りながら一つの広告に目がとまった。
「リコールはプロにおまかせください。」というコピー。見開きで2ページを使った広告であった。

数年前だと思うが、経済産業省に製品安全を専門に扱う部局が出来、製品不具合が発見された場合には速やかにリコールをする制度が作られた。昨今、新聞等でリコールについての公告やニュースはそれほど珍しいものではなくなった。

欠陥品を市場に出すことはいけないことが大前提ではあるが、万が一出てしまった場合には、速やかな対応こそが重要であるという考え方が社会で形成されつつある。

そんなことを実感させる「広告」である。

広告主は、あの「クロネコヤマト」である。(ヤマトマルチメンテナンスソリューションズ株式会社)

メーカーにとって欠陥品の回収は「恥ずべきこと」であるが、「リコール」をビジネスにしてしまうしたたかさに脱帽である。
欠陥品による被害を最小限に食い止めること、即ち、迅速な措置こそが重要でありこれこそが「ヤマト」のビジネス価値であるというアピールだと読み取れた。

具体的な対応プロセスの紹介と共に、『回収業務の短期化をバックアップ』というコピーがあり、「リコールサポートセンター」の電話番号が大きく表示された広告であった。


(運輸会社の)二つの広告に偶然遭遇したが、印象度で言えば「リコール」の方である。
「ウエッジ」の読者は経営者やビジネスマンが大半だと聞いており、媒体も的確であるようだ。

経営の不易流行という観点から言えば、「リコールサポートサービス」の内容から、会社の「機を見る敏捷さ」、即ち「流行」を見て取れるし、「迅速で小口OK」という宅急便で作り上げた「信頼性」も感じることが出来た。これが「不易」であり築きあげられた伝統ともいえよう。


よい広告だと思う。
posted by 伊藤保徳 at 06:52| Comment(0) | 経営に関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月25日

覚悟する

昨日のモーニングセミナー(瀬戸市倫理法人会)での講話は私の担当であった。

今年最後のセミナーであり、一年を振り返り来年の抱負などを語ろうと思ったが、いろいろ考えた中で、純粋倫理を勉強されている人たちとの共通話題がよいと考えた。

そもそもこの講話を引き受けることになったのは、法人会がスタートして二ヶ月位経った時、夜のセミナーで1時間ほど話して欲しいと頼まれたことに始まる。
法人会メンバーの中に、市内で活躍しておられる経営者の方も多く、「順番に・・・」ということであった。

しかし去年の今頃、「続きを聞きたい・・・」という声と、ブログ(役員サロン)に書いていることを講話として紹介して欲しいとの申し出があり、しばらくの間行うことにした。
そんな事情から今年二月から毎月一回担当することになった。

持ち時間は45分であるが、聞いてもらっているのが毎回同じ人であり、工夫も必要である。絞り込んだテーマにし、わかり易い話にしようと心がけている。

そこで今回は、昨年12月に書き出した「2008.100の誓い」を材料に、「誓い」ということについて話した。
内容は、過日ブログに書き込んだ内容をベースに、「言うは易し、行なうは難し」という反省を踏まえ、改めて「誓うこと」の意味を考えてみた。

「誓い」に類似した言葉、例えば、決意・決断、一念、心願などがあるが、何かを誓いその実を上げるにはもっと「強い言葉」があるのでは?と考えたところ「覚悟する」、という言葉に行き着いた。

偶然であるが、「致知」の12月号は「心願に生きる」という特集であり、その中の対談記事に親鸞聖人の師法然に対する揺るぎない信頼の様が紹介されていた。
また、一ヶ月ほど前に読んだ本(五木寛之著、『人間の覚悟』新潮新書)にも同じことが取り上げられていたこともあり、「覚悟する」という言葉が心に残っていた。


「誓い」と「覚悟」、私の頭の中では見事につながったが、果たして皆さんに伝わったかどうか?

更には、そういう強い気持ちになるには・・・と考えていた所、数日前に配信されてきた「今週の倫理」という資料にその答えを見つけた。

『感謝は最高の気力・・・』という一文である。
真に感謝をすれば「自信が湧き」、「気力も高まる」、という意味だと理解し、講話のまとめとして紹介した。


100項目書き出した私の誓い。実行できたのは三十数項目であった。
まだまだ「感謝の気持ち」が弱く、「覚悟して実行する」という意識まで至っていなかったといえる。

皆さんに恥をさらしながら、来年はもう少し気力を高めることを誓って講話を終えた。
posted by 伊藤保徳 at 07:25| Comment(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月24日

書籍紹介

管理者教育の一環として、自身の読んだ書籍を社内の電子掲示板に掲載することになっている。

10年ほど前から管理者教育には力を注いでいるが、部下を育成するという責務がありながら、自分の気持ちを表現する言語能力が低いことを感じ、盛んに読書を進めた。しかし、一向に読む気配もなく、仕方なく月に一冊程度は読み、それを掲示板で紹介させることにした。

2004年6月のことである。
最近は出張などで移動する時には、必ず鞄に本が入っているようで、読書の面白さを感じてくれているようである。

先日、「書籍紹介」を始めてからどの程度の登録があるのか調べてみたところ、4年半の間に1174冊の実績であった。月平均22冊ほどになる。
パソコンは誠に便利なもので、個人別の実績も瞬時に見ることが出来る。

読書に親しむこと、せっかく読んだ本を自身の感想を付けて登録しておけば、他の社員も見ることが出来ると考え、こうした事を行っている。
書籍に関するデータと概要、それに感想を書き込むようになっているが、それに一ヶ所だけ私が書き込んでいるところがある。それは「カテゴリー」である。

利用し易いようにとの思いからであるが、この「カテゴリー」には一苦労した。
結局当時行われていた管理者研修からヒントを得て、九つに分類することにした。


当時行っていた管理者研修は「FDM」(フィールド・ダイナミック・マネジメント)と呼ばれるもので、管理者の現場での活動能力を高めようとするものである。
具体的には、現場での部下の行動が、どんなことに貢献しているかを観察し、効果的な支援をしようというものである。その視点が七つある。

@顧客満足
A戦略実現
B当面業績
C基本業務の遂行と改善
Dチームワーク
E部門関連携
F部下育成    である。

私はこの「視点」が気に入っており、機会を見つけてはこのことを話していたので、書籍をこの視点で分類することにした。(追加で、「自己啓発」と「教養」の二つを加えて九つにした。)

書籍紹介を読んで分類するのだが、時として「同じ本」が登録されることがある。本来なら同じカテゴリーになるはずであるが、感想を読むと少し違ってくる。

つまり、読む人によってそれが「自己啓発」になったり、「部下育成」に活用しようということになったりするのである。最初は、少し神経質になっていたが、登録してくれた管理者の意志を尊重し、概要もさることながら、本人の「読後感」を重視して分類するようになった。

カテゴりーごとに検索可能であり、困った時などには活用できると思っている。


4年半に亘って続けている書籍紹介であるが、一番勉強になっているのは私であろう。
間接的ながら、多くの本を読む機会を得ていること、そして読後感を通じて管理者それぞれの価値観も垣間見ていることになる。

これからはこの書籍紹介の活用をもっと広げること、そして職位に関係なく自由に登録できるようにしたいと思っている。
posted by 伊藤保徳 at 04:29| Comment(0) | 人づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月23日

社員は家族

昨日リクルート社からのインタビューがあった。
「リクナビ」に企業紹介をしたいとの事であり、思うところを話した。

質問の要旨は、今の学生へのメッセージではあるが、我社の理念や人材に対する考えを聞かせて欲しいというものであった。
幾つかのキーワードが合った。「長期雇用」、「家族主義」、「成果主義」、「人事制度」などであるが、さすがに下調べは十分されており、理念や行動指針についても的を得た質問であった。

この種のインタビューは、質問事項にだけ答えると受け取り方がこちらの意図とは微妙に違ってしまうことがある。時代背景と共に、その時の会社事情が複雑に関係しており、注意して発言しなければならない。それは、私自身の頭の整理をすることでもあり、言葉も慎重にならざるを得ない。

そうしたこともあり、約束の1時間を30分もオーバーしてしまったが、私の考えは伝えられたのではないかと思っている。

話の中で、「家族主義」について紹介する。(インタビューに答えた内容より細かなものである。)

「家族主義」を経営の柱にしている会社は多くあるが、特にメリーチョコレートはそれを全面に打ち出している。我社はそこまではしていないが、人材に関しては「家族主義的」といえる。これは、創業者、二代目社長の「社員は家族である」、という言葉に象徴されている。

私が入社した昭和40年代、時代は高度成長期に。事業も拡張期にあり、多くの人材を必要としていた。しかしながら、地元では十分な人材を採用することは出来ず、採用先を熊本県に絞り高校生の採用に全力を挙げていた。当時を知るものにとって、あの状況は「大事なお子さんを預かる」、という姿勢であったことが思い出される。

寮の完備はもとより、生活態度にも厳しい指導をしながら成長を促していた。特に印象的なことは、毎月一回以上、親元に近況を知らせる葉書「みどり通信」が義務付けられていた。九州出身者向けの社内報の発行、年に数回、現地での父兄会の開催など、きめ細かな施策が行われていた。

こうした様子を見て、創業者や先代が、「社員は家族」だといっている意味がよくわかったし、人を大切にする会社であることを実感したものだった。


第一次オイルショックに遭遇する頃、100億円規模の会社になっていたが、それに伴い従業員も増加、数百人規模で、瀬戸市が中心であった頃に比べると様相は変わってきた。
変わらざるを得ないのである。

こうした状況下で、先代は「社員と一緒に・・・」という思いは強く、社員やその家族とのふれあう機会を多く持たれた。1月1日の新年拝賀式をはじめ、成人式、桜見物(園遊会)、春・秋の球技大会、盆踊り大会、運動会などなど。そして極め付きは「社員慰安旅行」であった。

今、その時代を経験したメンバーが50歳を超える年代になるが、当時の話しになるととても盛り上がる。


そしてトップが三代目となった。
今、1200名を超える規模になると、全社員が一緒に行事を行うのはなかなか難しい。

しかし、記念となる創業90周年である今年、トップの強い思いもあって、全社員とその家族を対象に、二泊三日の社員旅行を実施した。数年前から計画をしていたが、実施日が9月ではなく今頃であったならば、とても実行できなかった。(今の景況では自粛せざるを得ないであろう。)

参加者は約3000名であった。セレモニーで、社員1200名を前にしての社長スピーチは感動的なものであったが、終了後私に、「1200名という人数は凄い。責任の重さと同時に、パワーを感じた」、と話された。

「社員は家族」という、創業者の心がキチンと受け継がれており、改めてこのことを大切に、そして永く継承していかなければならないと思った。


旅行という一つのイベントではあるが、そこに込めた思いは全ての施策の底に流れるものであり、我社の人材に対する不変の価値観である。
posted by 伊藤保徳 at 09:08| Comment(0) | 経営に関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月22日

トレンド振り返り

朝、通勤時に何気なく聞いていカーラジオは、NHK第一放送である。

8時30分から始まる「ラジオビタミン」は、内容がバラエティーに富んでおり、ハンドルを握りなが聞くのに丁度いいと思っている。

慌しい時間なれど、アナウンサー村上信夫さんの軽妙な喋り、底抜けに明るそうな神崎ゆう子さんとのやり取りは楽しいもので、「ラジオビタミン」とはよくつけた名前である。
リスナーとのやり取りを重視しているようで、ファクシミリやメールの紹介もふんだんにある。

その番組の中で、「暮らしスパイス」というコーナーがあるが、通常曜日毎にレギュラーが電話で出演し、それぞれの分野でスパイスの効いた話をしている。
時々スタジオからの出演もあるようだ。
(私が気に入っているのは、「東京トレンド予報」と「陰暦で暮らす」である。)


今朝の放送では、「東京トレンド予報」の黒川さんがスタジオ出演。今年のトレンドを振り返っていた。

第一声は、「今年のトレンドは『自己変革』でした」、との事。
このひと言で興味が湧いた。それは、12月12日に発表された今年の漢字が『変』であり、その記憶もあったからである。

黒川さんによれば、ひと言で言えば「自己変革」だが、概ね四つのキーワードで説明できるという。それは、「自己啓発」、「健康志向」、「うち(家)時間」、「エコ」の四つである。

以前の放送でも紹介したことがあるとの事だが、私の記憶にあるのは「自己啓発」だけであった。

トレンド「自己啓発」
今年は自己啓発に関する本が沢山売れたそうだ。それは出版も多かったといえるが、傾向は、夢をかなえる方法から早起き法まで、「啓発」の対象が細分化され多岐に及んでいたようである。勿論、ビジネス関連の啓発本もよく売れたようである。

トレンド「健康志向」
ゴルフの石川遼選手の登場により、女性のゴルフ愛好家が一気に増えたとの事。ファッションはいうに及ばずゴルフバーなるものも登場した。他には「メタボ対策」、「自転車の通勤」、「出勤前のスポーツジム」、「マラソンブーム」などが上げられる。

トレンド「うち(家)時間」
家にいる時間を充実させようとする商品が流行。家庭菜園・ベランダ菜園用品、自分が楽しむ香り商品、自宅で気軽に買い物(ネット・ショッピング)など、家での自分時間を有意義に過ごしたりする商品やサービスが流行した様である。

トレンド「エコ」
これは今年に始まったわけではないようだが、エコバックに代表される環境配慮に関する商品が流行ったようである。中でも家電商品が「エコと節約」をPRポイントにしたこともあり、無理なく楽しみながら「エコ」に取組んだのが今年のトレンドであったようだ。


ここまで聞いて車を降りた。
忘れないうちにメモをししたが、読み返してみて成るほど「自己変革」で括ることが出来ると思った。

更にいえば、「無理なく、楽しく」という言葉も印象的で、世の中の「流行り」を一度受け止め、自身の合った方法(身の丈に合う)を自ら決めていると言う印象である。しかし・・・。(まとめの話を聞いていないのでわからないが・・・。)


こう書きながら、「今年の漢字」を紹介したときの、清水寺、森清範貫主の談話を思い出した。
《世の中が変わる、変わって欲しいという願いから『変』が選ばれたようですが、自身が変わっていくことこそ重要です。》

今年のトレンドを振り返りながら、流れに身を任すことなく、己の考えで「自己革新」の出来た人がどれ位いるのだろうかと思った。流されている人が多いように思うが・・・?「変革」という言葉も、一つのトレンドであったのでは・・・と。


少なくとも、自らが変わってゆく決意をしたいものである。
そのためには、変革のための「目的」や「志」が必要となる。

自己変革とは、世の中をうまく泳ぐ術ではなく、人としての使命を達成するための、たゆまざる努力そのものであると思う。
posted by 伊藤保徳 at 23:05| Comment(0) | 日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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